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「あ、優也。盗み聞きすんなよ。つうかデブ言うな」
「盗み聞きなんてしてねぇよ。お前のバカでかい声が俺の部屋まで丸聞こえなだけだ」
呆れた様に優也は呟くと、窓からひょいっと身を乗り出しそのまま旺汰の部屋に飛び移った。
家と家の幅は狭く、少し体を伸ばせば簡単に侵入出来る距離だ。
勝手に部屋に入られても怒らないのはもうこの行動が日常化しているから。
その証拠に旺汰もよく優也の部屋に遊びに行く事がある。
「ほらよ、ジュース」
優也はいつもの様に旺汰のベットに腰掛けると、缶ジュースを投げ渡した。
「おっ。サンキュー」
にかっと笑い旺汰はジュースを受け取った。
炭酸が苦手な旺汰の好みを配慮してくれたのだろう。
缶には大きな文字でリンゴジュースと書いてある。
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