借金との戦い

2/5
52人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「この三日で八万勝ったわ!!」 友人の赤木は景気よく言い放ち得意げだった。 負けているマイケルとしては耳が痛くなるネタだけに 「メシ何処行く!?」 と言い放った、暗黙の了解でパチンコで勝ったほうが、メシ代持ちとなっている。赤木は、なるべく安いメシ屋を提案しようと考えを模索しているうちに、 「駅前の黒毛焼肉王者1番いこうぜ!」 マイケルは赤木が安い店を希望する前にメシ場所を決定した。 マイケルは以前から自分がパチンコで勝ったときは、焼肉や寿司といった高額料金を払っており、時には勝った分がそのまま飲食代金となったことがあった。逆に赤木が勝ったときはファミレスが主流で納得いかず、ここぞとばかりに焼肉を提案し、しかり顔をした。 マイケルは給料の大半をパチンコで消費し、はや十五年が経とうとしている。 給料が入って一週間以内にほぼ全て溶ける[敗れる] 十代、二十代と流行に敏感で、いろいろと金をかけたい時期に、一切目もくれずパチンコ一筋で金をパチンコ屋に置いて来た。マイケルはいつも勝った金で欲しいものを買うと決めていた。だから今日まで何も残っていない。赤木の場合はもっと熱く、消費者金融数社にお世話になっている。給料がすぐにパチンコで溶ける[敗れる]、そして消費者金融から借りるのはいいが返済がすぐに追いつかなくなる。赤木は借りて約一年で二百万借り入れしパンクした。親に泣きつき、全て立て替えてもらった。消費者金融は赤木を良客と判断し借りて下さいと執拗に連絡する。赤木は親との約束を破り消費者金融の世話にまたなった。同じ展開を赤木は三度した、三度目から親は愛想を尽かし面倒みてくれなくなった。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!