闇忍(やみしのび)

物語概要

各地で戦乱の嵐吹き荒れる、いわば動乱と呼ばれた時代。
天下を我がものとすべく覇を競い争う権力者たちは、血で血を洗う争いに明け暮れていた…

誰もが己の欲にとり憑かれ、悪鬼の如き所業を繰り返す中、名君と呼ばれ、領民に慕われる領主は、この地では九角天聖(こづぬてんせい)ただ一人のみであった。

だがその九角家の下に、彼を援け、支え続ける五つの影があったことは誰も知らない。

乱れた幕府の振る舞いや裏で行われている悪事や、時には怪異までも…身分も名前も捨てて、己の腕(かいな)を血で汚し、人知れず、悪を誅する…。

これは非道の世に終止符を打ち、国のため、領民のため、そして九角家のために死と隣り合わせに生きた五つの影の物語である…。

真の平和を願うために結成された公儀隠密…

そして、それを『闇忍(やみしのび)』と呼ぶ…。