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黒頭巾「望みどおり、貴様も殺して信ぜよう」
飛龍「言っておくが…俺は相当強いぜっ!」
黒頭巾「口だけは達者だな…喚(わめ)いているのも今のうちだ…」
黒頭巾の男は構えた…
少しづつ間合いを詰めていく…
飛龍(あの構え、やはり左利きか…)
飛龍は右手に刀を持ち、おもむろに地面に刃を振り落とした。
黒頭巾「死ね~っ!」
飛龍「へっ…」
飛龍は、にやりと笑うと、黒頭巾の刀を右手一つで弾き返した…
飛龍「勝負あったな…」
黒頭巾「何っ…!?」
無手の黒頭巾に対し、龍之介は容赦なく中段を斬り、更には振り被るようにして、真上から斬り落とした…。
黒頭巾「ぐわ~っ」
飛龍「…ざまぁみやがれ」
空牙がその場に駆け付けた時には、既に決着はついていた…。
飛龍「言ったはずだぜ…俺は強いって…」
それは敗れた黒頭巾にも、それを見ていた空牙に対しても言わしめるような台詞であった。
空牙(この男…たしかに強い…)
飛龍「さぁて、戻るとするか!」
龍之介はそう言うと、空牙に親指を立て、右肩に刀を背負って、口笛を吹きながら歩き始めた。
こうして龍之介は、闇としての初任務を無事に終えたのである…
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