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私は精一杯の笑顔で答えた。
触ると壊れてしまいそうな程
脆く儚い笑顔――――――
いまだに涙は出ていたし
アレンの望む笑顔じゃなかったかもしれないけど…
アレンは笑った。
いままでにない最高の笑顔だった。
その笑顔を見ていたら
思わず口走ってしまった。
「アレン…私アレンの事が好きなの」
「はい」
「でも私…ノアだから」
「はい」
「…」
「知って…いましたよ」
「!?」
涙は止まってしまった。
まさかアレンにノアだとバレているはずがないと…
アレンは私を一人の人間の少女だと
思っていると思い込んでいた。
「いつから…知ってたの?」
「2度目に会った時ぐらい…ですか」
「…ウソ」
驚く私にアレンは微笑みかけた。
…最初から分かっていたのは
お互い様?
じゃあ尚更ダメじゃない…
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