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そろそろ肌寒くなった冬の初め。
いつものように街が人で溢れ返る週末の午後。
人波から少し離れた街角で一人の女の子が空を見上げていた。
彼女はノア――――
エクソシストの最大の敵であるノアの一族の一人だった。
今はもちろん人間に紛れる為に肌は白く聖根も浮かんではいなかった。
「はぁ…」
彼女はずいぶん前からある人を待っていた。
少し遅れるかも…と言われていたのでさほど気に掛けていなかったが、さすがに空が暗くなってくると不安になってくる。
「はぁ…」
今日何度目かのため息をはき出すとふと人波に目をやった。
「…!!」
タイミングよく彼女が目の前の人波を見ると白い頭が人波から見え隠れしている。
「アレン!!」
彼女は白い頭に向かって声をかけた。
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