地下道を抜けて

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倉田「おい、堀田。」 堀田「はい?」 倉田「その囚人はここに置いていく。手錠を外して解放してやれ。」 やっとか!魅沢はちょうど手が痛くて仕方がなくなってきた所だった。 堀田「しかし、零野護衛官の命令ですし、流石にここに放置していくのは…。」 倉田は堀田の顔に自身の顔を近づけて、彼を睨んだ。 倉田「ここからは俺がボスだ。いいな!!」 堀田「……わかりました…。」 堀田は魅沢の手錠を外し、軽く前に押した。 よろける魅沢。 倉田「総理、先へ進みましょう!」 倉田、仙道総理、堀田はドアへと入っていく。 魅沢も入ろうとした。だが… 堀田「お前はここに残れ。…ついて来ようとするな!」 魅沢は堀田に押し戻され、その隙に堀田はドアを閉めた。 パタンッ ギィイイ……ガチャン! 堀田が向こう側からかんぬきを下ろしたので、こちら側からドアを開けることができなくなってしまった。 魅沢「なんだったんだよ…一体。」 魅沢はもと来た道を戻り始めた。 カツカツカツ… …零野護衛官の遺体がそこにはあった。 零野は華奢な目をつむり、眠ったような顔で息絶えていた。 魅沢「………。」 魅沢は零野の防護服のベストを脱がそうとした。 だが、魅沢は彼女の服を脱がすことができない。防護服は体に固定されているようだ。 魅沢「ちっ…。」
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