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零野「総理、行きましょう。」
ゲートを通り、零野は奥へ入っていく。総理も後に続いた。倉田も最後まで魅沢を睨みながら奥へ進んでいく。
堀田「お前は運がいい。邪魔だけはするなよ。」
堀田に連れられて、魅沢もゲートを通る。
フインッ!
先頭を歩く零野は腰に差した刀を抜いた。驚いたことに、彼女は銃を持っていないようだった。
古い日本刀のようだが、柄にはコードが付いている。コードは腰に付けたバッテリーパックに伸びている。
零野は歩きながら左手に刀を持ち替え、バッテリーパックを点検している。
零野「ブレードのバッテリーが残り少ない…このままだとまずいな。」
倉田「替えの武器は持って来たか?」
零野「武器庫にあったピストルを1丁だけ…。」
一行は地下道を進む。
ライトが通路の両脇の壁、頭の高さくらいの所に、通路の奥まで並んで続いている。
天井は暗くてよく見えない。
数人の足音だけが高い天井にこだまする。
その時だった。
…ガウゥーン…!
通路の先の天井付近の、キャットウォークのような狭いバルコニーから何者かが銃撃してきた。
零野「うぐっ!!」
被弾した零野がそのばにうずくまる。
零野「…ぼ、ぼんやりするな!…総理を守れ!」
ガッガッガッガッガッ!!
続けて何発もの弾丸が仙道総理とPKF達を襲う。
倉田は総理の前に立ちふさがった。
銃弾が倉田の防護服に食い込む。
同時に、倉田の防護服が青い光を発し始めた。
バッテリーを消費して、生体バリアーが作動し、倉田の体を銃弾から守っているのだ。
倉田「死ね!クズどもめ!」
バタタタタタタッ!!
倉田はSMGを天井近くに向けて連射した。
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