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《高校に行く頃には、双子で生まれた事を疑うくらい、互いに成長した。
美月は、直視できないくらい眩しくて…
兄妹である事を悔やまない日は無い……
違う高校に行ったのには理由がある、美月が、バカな事もあるが…
自分でも抑えられない気持ちを少しでも、美月から離す為でもあった。
……しかしそれは無理だった。
学校での事が余計に気になって、ますます、野郎退治にムキになっていった。
いつしか美月の双子の兄は…優等生だが乱暴者で、喧嘩三昧の危ない奴…と悪名だけが渡り歩いて野郎除けには好都合となった。
ついこの前も
駅前のレンタル店で美月の学校の制服の野郎達を…》
男子A『C組の美月って可愛くねー。』
男子B『ああ!あの…ちょっと、足りなそうだけど……萌系で、案外いいかも……』
男子A『だよなぁ…男の影は無さそうだしぃ…今時、未経験の女ってさぁ…良くね?』
男子B『お前、古くねー。っていうか…あいつの兄貴、相当ヤバいらしぃ…?ょ?』
=2人の背後から肩を抱えながら…
陽 『何?、何の話…ん…可愛いよね。ウチの美月は……ちょっと出ようっっか…話聞くよ!』
=と笑顔で言うが、目は笑っていない…
男子A『…ひっ!…』
男子B『いっ…急いでいるので、またっ』
=陽の腕をすり抜けダッシュで店から出る男子達
陽 『はっ!情けねぇー奴ら…』
=してやったりの陽に…
隆史『あ~ぁ、可哀相にぃ~。健全な青少年イジメてぇ~、恐~い兄貴だなぁ。』
=悪友の隆史が微笑みながら言う…
陽 『うっせ~よっ!お前もいっぺん気絶(オチて)みっか?』
隆史『遠慮しとくよっ。……たぶんオチルのは、君だろ?外道に…』
《唯一、僕の企みを知っている悪友だ。》
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