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 年を追うごとに、シルヴィアは遠い人になった。  スッと伸びた背に長い栗色の髪、吸い込まれてしまいそうな同じ色の大きな瞳。聡明で美しいシルヴィア皇女。  彼女の傍を離れて、たった数年、シルヴィアは『女の子』から『女性』となり、そして『リ・ガイア』の称号を受け継ぐ王族となった。  つかんでもつかんでも、指間から滑り落ちる砂漠の砂と同じ―― 『君には けして追いつけない』image=127801328.jpg
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