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ジリリリリリリリリリリリリリリリリ
目覚まし時計の音で目を覚ます。
しかし、蒼夜はあと10分等と呟きながらアラームを止め、二度寝に入った。
5分後
………ジリリリリリリリリリリ
今度はもう一つあった時計が鳴る。
蒼夜は顔を上げず、手探りで時計を探す。
だが、時計は見つからなかった。
それもそのはず、目覚まし時計は机の上にあったからだ。
ジリリリリリリリリリリ
蒼夜はけだるそうに立ち上がり、机の前に立つ。
そして全ての憎しみを込めて、時計を叩いた。
「起きりゃいいんだろ、起きりゃ」
そう弱々しく呟きながら、まだ眠たい目を擦り、リビングへのドアを開ける。
リビングはまだ暗かった。
しかしカーテンを開けると部屋には、昨夜とは違い穏やかな光に満たされた。
一つのびをし、
「あ~やっぱ朝はこうだよな」
そう言って後ろを振り向く。
目に映るのはリビング。
テレビ・テーブル・ソファーしかない、良く言えばシンプル、悪く言えば何もない、そんな場所だった。
「まぁまずは飯だな」
そう言い何もない空間を歩きキッチンへ行く。
キッチンもリビングと同じくシンプルだった。
キッチンから食パン一枚と牛乳を持って来てテーブルに着く。そして別段急ぐ様子も無く食べ始めた。
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