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私が覗き窓の前に立ったとき、友達達も私の後ろにたっていた。
やはり先頭をきって覗いたのはいいだしっぺだった。
私は覗きたくない気持ちと確かめたい気持ち半々で続いて覗いてみた。
今は夏だというのに、中は相変わらず冷たい湿気た重たい空気が流れていた。
何も変わらない砂だけのその敷地には、おばけもあの女の子もいなかった。
「なんにもいないねぇ。ねぇみんなで公園で遊ぼうよ。」
と友達が提案し、私達は公園にむかった。
少し小さめの公園の砂場は、みんなが騒ぐたびザッザッと音がして、外にとんでいく。
私も皆と一緒に遊んでいた。
あの頃のように…。
(やっぱりただのウワサやったんや。こわがってそんしたわ。)
そう心の中で思った瞬間、私の中で不可解な点があることに気付いた。
私はどうしても確かめたくて、何もいわずある所に走っていった。
息をきらしてたどり着いた場所で、掃除のおじさんは落ち葉を拾っていた。
そう、私はどうしても聞きたいことがあった。
この掃除のおじさんに…。
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