昔話をいたしましょう。

10/17
前へ
/17ページ
次へ
    …残酷で 悪趣味な処刑でした。                             ギロチン台にのぼるまでの間、 民衆の前で 自分は無実だと叫び、 妻と子の命を助けてほしいと 涙ながらに懇願するレナードの その首を 早々とギロチンで落とした後、 何をするかと思えば                 なんと 見物人達に剣を貸し出し 胴を刺す許可を与えたのです。                         こわいものみたさの野次馬達は 薄気味悪い笑みを浮かべながら レナードを滅多刺しにしたのです。                                 この悪趣味な公開処刑は アルフォンソの要望によるものでした。         レナードの 優しさや幸せによって アルフォンソの幸せへの嫉みは   苦しみのあまり、 心を崩壊させてしまう結果を 導いてしまったのです。        
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加