昔話をいたしましょう。

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        レナードの家族の幸せが どれほど羨ましかったか。         誰からも信頼され愛される 家族達。   当たり前にそこに存在する 日常の平和、安らぎ、 そして幸せ…                     …それを目の当たりにするたび 自分は不幸だという現実を     痛いほど 恨めしいほど     押しつけられ、実感させられたのです。                         アルフォンソはレナードが どんなに   羨ましかったことでしょう。 嫉ましかったことでしょう。   私には計り知ることはできません。                         そして     幸せだけれど つらく苦しい日常に 耐えきれなくなったアルフォンソはついに…                                 無実の罪で友を     そして友だけでなく 娘も妻も牢にいれてしまったのです。    
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