ワカバタウン

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俺の体は固まっていた。             どうする?出ていくか?それとも…                    冷や汗が滴る。                 「ふぅ…。なら僕から行かせてもらおうかな。」              そういうと男はこっちに向かって歩きだした。               心臓の鼓動が早くなる。 ダメだ!こうなったら!             俺は立ち上がり、男を睨み付けた。                    「へぇ…いがいと若いんだね。ダメだよ、人のことつけまわしちゃ。」                完全に舐められてるな。 気に食わねぇ。よくみて見りゃ女みたいな優男じゃん。                       「アンタ…ロケット団だろ?なんでこんなとこにいる? ジョウトにアジトでもあるのか?」                    俺は聞きたいことを全部聞いた。                     さすがに男の表情が変わったか?       「へぇ…。君はどこぞのスパイなの? 若いのにご苦労さま。 」なんなんだ?こいつ。ロケット団ということばを出してもこの余裕。     わかんねぇ、読めない。             だが! 「なんにせよ…。せっかく見つけた手がかりなんだ。 アンタを倒して… 団のアジトを聞き出してやる!」                     「凶暴だね…君は。そんなんじゃ…」                   「黙れ!マサラをあんなにしておいて…ッ! どっちが凶暴だっ!」              ここでようやく男の表情が変わった。       「マサラ…マサラか。なるほどね。君は…」                「そうだ…俺は!マサラタウンのジャック!おまえらに潰されたマサラタウンのな!」                     「……なるほど。それは僕が憎いだろうね。 まぁでもアレは人選ミスだったから。」                  「人選ミス?」                 「そう。本当ならまっすぐ研究所に向かって例のポケモンだけもらってく予定だったんだけどね… 派手にやってくれちゃって。」
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