8月2日

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どうやらデブは馬車メンバーの中でも嫌われ者だったようだ。   緑が珍しく話し掛けてきた。 「へへ、ライアンさん。ライバル一人脱落ッスね…」   俺は不快感をあらわにした。 世界を救う旅だということをコイツはわかっているのか。   「ライバルだのなんだの…くだらんとは思わんのかッ!?」 俺は溜まっていた怒りを発散させるかのように叫んだ。 しかし、緑は肩をすくめ 「ひゅ~、おっかねぇ…」 と言いながら、また所定のスペースへ帰って行った。   「おい、補欠ども!!うるせぇぞ!」 勇者様の声が馬車内に響く。   「チョビヒゲです」   緑がチクった。 俺は睨みつけようとしたが、勇者様が馬車を覗き込んできたので、「すみません」と言うしかなかった。   ジジイは寝たフリをしていた。
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