10月31日③

2/5
前へ
/26ページ
次へ
・・・カランコロン・・・ CPに着いたら、やっぱり俺が最後だった。 「あーっ、靖彦がやっと来た!」 「お、5分か。今日は早い方やん。雪でも降るんちゃうか?」 「ばーか。冬に雪が降っても普通じゃねえか。マスター、エスプレッソとブレンド、ラテを1つずつ。」 「・・・(挙手)。」 相変わらずマスターは無口で、店も地味だ。 ネーミングセンスも最高。 珈琲パラダイス。 ・・・悶絶モノだぜ。 あまりにも酷いので、俺達は頭文字をとってCPと呼んでいる。 しかし味は一級だ。 「しかし・・・ほんまに寒いなあ。ここ数年で一番寒いんちゃう?」 「ほんと、雪でも降りそうな寒さだね。」 2人と同じ席に着く。 あ、テツの奴・・・新しいダウン買いやがったな。 無駄にオシャレなのが妬ましい。 ゴリラのくせに、俺よりモテるし。 俺と何が違うんだ。 ・・・。 性格、体型、言葉・・・。 結構違うな。 違うとはいえ、テツと俺で人間的に差があるとは思えない。 思いたくない。 ・・・。 もしや! 関西弁がモテる秘訣なのか? そうか、そうなのか。 関西弁の俺>関西弁の哲雄>俺 ・・・ふはは、これだ!
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加