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そう、テツも霞が好きだ。
霞はどうかわからないが。
言うなれば、俺達はライバル。
恋のライバル。
うーん、なんて青臭い。
でも、俺もテツも告白はまだしない。
抜けがけしないと、約束までした。
霞が、きっと困ってしまうからだ。
テツみたいに強くなく、俺みたいに醒めてない霞は、俺とテツのどちらかを選んだら潰れてしまうだろう。
「ま、ゆっくりしたらええわな。」
「ああ。今のままも悪くないしな。」
そう言って、またグラスを傾ける。
静かに、色々な事を話しながら、夜は更けていった。
「・・・くぁ。」
大きな欠伸が出た。
少し疲れたらしい。
「お、眠たなったか?」
「おー、眠い。寝る。」
「ん。俺はもうちょい飲んどくわ。」
「そっか。おやすみウホウホ。」
「・・・おやすみアホアホ。」
負けゴリラの遠吠えを無視して、目をつむる。
静かだ。
俺はすぐに眠りの世界に落ちていった。
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