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涙が止まらない。
怖くてしょうがない。
明日には日本も消えるんじゃないか。
私は死んでしまうのだろうか。
嫌な考えばかりが頭を廻る。
嫌だ、嫌だ、嫌だ・・・。
私はまだ死にたくない。
死ぬのが怖い。
やだよぅ・・・。
ヤスくんとテッちゃんが話し始めた。
2人は強い。
いつも平常心なヤスくんと、前向きで優しいテッちゃん。
それに比べて私は弱い。
惨めだ。
無力だ。
こうやって恐怖に呑み込まれても、それを自力で振り払うことができない。
その証拠に、今も涙が止まらない。
悲劇のヒロインにでもなりたいのか。
こんな自分が大嫌いだ。
テッちゃんが私に話しかけた。
『泣いてても何も変わらない。』だって。
そんなこと、わかってる。
でもね、テッちゃん。
止まらないんだよ、どうしよう。
返事できないでいると、テッちゃんがまた話しかけてくれる。
『俺らがいるから大丈夫。』
・・・テッちゃん笑ってる。
テッちゃんも不安なはずなのにね。
今まで何度この笑顔に励まされたか。
助けられたか。
「・・・ありがと、テッちゃん。そだね、テッちゃんとヤスくんがいてくれたら大丈夫だよね。」
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