1月1日 1.5

4/4
前へ
/26ページ
次へ
涙が止まらない。 怖くてしょうがない。 明日には日本も消えるんじゃないか。 私は死んでしまうのだろうか。 嫌な考えばかりが頭を廻る。 嫌だ、嫌だ、嫌だ・・・。 私はまだ死にたくない。 死ぬのが怖い。 やだよぅ・・・。 ヤスくんとテッちゃんが話し始めた。 2人は強い。 いつも平常心なヤスくんと、前向きで優しいテッちゃん。 それに比べて私は弱い。 惨めだ。 無力だ。 こうやって恐怖に呑み込まれても、それを自力で振り払うことができない。 その証拠に、今も涙が止まらない。 悲劇のヒロインにでもなりたいのか。 こんな自分が大嫌いだ。 テッちゃんが私に話しかけた。 『泣いてても何も変わらない。』だって。 そんなこと、わかってる。 でもね、テッちゃん。 止まらないんだよ、どうしよう。 返事できないでいると、テッちゃんがまた話しかけてくれる。 『俺らがいるから大丈夫。』 ・・・テッちゃん笑ってる。 テッちゃんも不安なはずなのにね。 今まで何度この笑顔に励まされたか。 助けられたか。 「・・・ありがと、テッちゃん。そだね、テッちゃんとヤスくんがいてくれたら大丈夫だよね。」
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加