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『ご主人様、お耳のお掃除しましょーねー♪』
『うむうむ、苦しゅうないぞ。』
『お膝の上に頭をのせて、横になって下さーい。』
『うわー、これ寝ちゃいそう。』
『寝ちゃって結構ですよ。』
『じゃあお言葉に甘えて・・・。』
夢の中でも寝れるもんだな・・・。
『・・・キロ・・・カヤス・・・。』
『ん、何?今の呪文。』
『あ、ただの黒魔術ですよー。』
『なーんだ、ただの黒魔術か。』
また眠りにつく。
「オキ・・・バカヤ・・・。」
「黒魔術って結構大声出すんだねー。むにゃら、むにゃら。」
「・・・いい加減起きろ!バカ靖彦!!」
「ぬぁ!!・・・霞?」
「ほんと寝ぼけてるね。こんな可愛い女の子が他にいるわけないじゃん。」
「・・・カエセ。」
「え?」
「俺のメイドさんを返せー!!」
凄く悲しかった。
可愛いメイドさんが、ただの可愛い女の子になってしまった。
確かに霞は可愛い方だ。
贔屓目に見ても美人の部類に入ると思う。
だが、メイド服を着ていない。
現実のメイド>夢のメイド>現実の女
上の様な公式が成り立つと高校で習わなかったのか?
家庭科の基本公式なのに。
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