12月31日②

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『ご主人様、お耳のお掃除しましょーねー♪』 『うむうむ、苦しゅうないぞ。』 『お膝の上に頭をのせて、横になって下さーい。』 『うわー、これ寝ちゃいそう。』 『寝ちゃって結構ですよ。』 『じゃあお言葉に甘えて・・・。』 夢の中でも寝れるもんだな・・・。 『・・・キロ・・・カヤス・・・。』 『ん、何?今の呪文。』 『あ、ただの黒魔術ですよー。』 『なーんだ、ただの黒魔術か。』 また眠りにつく。 「オキ・・・バカヤ・・・。」 「黒魔術って結構大声出すんだねー。むにゃら、むにゃら。」 「・・・いい加減起きろ!バカ靖彦!!」 「ぬぁ!!・・・霞?」 「ほんと寝ぼけてるね。こんな可愛い女の子が他にいるわけないじゃん。」 「・・・カエセ。」 「え?」 「俺のメイドさんを返せー!!」 凄く悲しかった。 可愛いメイドさんが、ただの可愛い女の子になってしまった。 確かに霞は可愛い方だ。 贔屓目に見ても美人の部類に入ると思う。 だが、メイド服を着ていない。 現実のメイド>夢のメイド>現実の女 上の様な公式が成り立つと高校で習わなかったのか? 家庭科の基本公式なのに。
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