83人が本棚に入れています
本棚に追加
「…ごちそうさま」
窓際にコツンと音を立てながらカップを置いてからゾロは目を閉じで抱きしめてくる相手の胸へ寄りかかった。
「可愛い」
へらっと笑いながらくしゃくしゃと頭を撫でる。その手がするりと頬を撫で、顔の輪郭をなぞるように動く
「ん、くすぐってぇよ」
ぴくんぴくんと反応を見せながらも手を振り払わないゾロを嬉しく思いながら今度は髪に額、瞼に頬、それから耳、そして唇へとそっと優しく触れるようにキスを降らした。
「ゾロ…すっげぇ好き、愛してる」
「恥ずかしい奴」
うっすら頬を赤らめて目を開けたゾロだがサンジに目目をやることはせずに抱きしめてくる腕を握った
「恥ずかしくないよ。本当の事だし」
ゾロ温かいと笑う相手にやっぱりてめぇのが温まってんじゃねぇかと不満気に頬を膨らませた。
相変わらず外の雪は降り続けて止む気配を見せない。
「コック…」
「ん~何?」
ゾロは腕を抱いたままポスリと自分の髪に顔を埋めている相手へ声をかけたら
「もう…一回さっきみてぇにしろ」
「キス?」
髪から離れた顔がゾロの顔を覗き込んで優しく笑った。
「…そうだよ。しろ。」
自分から言っておきながらゾロの顔は耳まで真っ赤に染まっていた。
「了解。」
クスリとおかしそうに笑ってからサンジはゾロの頬を両手で包んでキスをした。
前よりもより優しく甘く
ゆっくりと閉じられた瞼にも…
「Happy birthday…ゾロ」
最後にそう耳元でサンジが囁くと今まで閉じていた目をバチリと開けてゾロは相手の胸元を押して距離をとった。
「っ…バカ!!耳元で言うのは止めろってるだろ」
さっきよりも真っ赤になりながら言うゾロにヤだと子供の様な笑みを浮かべて胸元を押す手を取り再び自分の腕の中へと抱き込み、耳元へ唇を押し付ける。
最初のコメントを投稿しよう!