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「…未来って、何が起きるかわからないもんだよね」
あたしは天井を見つめながら、ポツリと呟いた。
その言葉に、美夏も頷きながら口を開く。
「本当だよね~。じゃあ…これから先も色々とあるのかなっ?今までみたいに」
美夏の問い掛けに、
あたしは少しだけ、ウ~ンと考えて答えた。
「あるよ!多分…」
そんなあたしの言葉に、苦笑いする美夏。
「多分とか!微妙~!」
「あははっ!じゃあ絶対!」
「もう遅いよーっ」
「…まぁー、あたしは美夏達がそばにいてくれるだけで幸せだけどーっ♪」
そう言って、美夏の肩を抱くあたし。
「あははっ♪まぁうちもだけどね!四人でいれば幸せー♪」
オレンジジュースを飲みながら、あたしと美夏は笑い合う。
まだ先なんて見えない。
まだ先のことなんてわからなかったこの時。
これから先、どんなことが起こっても…美夏達かいれば耐えていける。
あたしは心の底から思ったんだ。
もう辛いことなんて起きない。
そんな楽観的な考えさえ頭にあった。
…そう。
この時のあたしは、
周りで少しずつ起こり始めている小さな変化に
まだ気付いていなかった―。
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