華ノ大江戸物語

二

近藤さんが言うには真選組内は基本的に女中以外は女人禁制らしい。

その女中さんも夕食の後片付けまで終わると自宅に帰るらしい。

でも私は女中ではなく隊士としてここで働く。

隊士は何時でも出動出来る様に屯所に寝泊りしているらしい。

要するに夜は男だらけだ。

「皐月ちゃん、大丈夫か？」

『ヘ？何がですか？』

「いや…一応此処男ばっかだし…」

『ああ!!そんなの大丈夫ですって♪要はばれなきゃ良いんだから!!』

そう、この私のばれなきゃオッケー発言により、肩よりも長かった髪をバッサリと切り、真選組の隊服を着て。
あまつさえ、皐月じゃばれるから、と。
名前まで鷹瀬蓮と変えての生活がスタートしたのだった。