2人が本棚に入れています
本棚に追加
あの日 飛び出した
此の街と君が正しかったのにね
不愉快な笑みを向け
長い沈黙の後
態度を更に悪くしたら
冷たいアルファルトに額を 擦らせて 期待外れの あたしを攻めた
君が 周りを 無くした
あたしはそれを無視した
さよならを告げた
あの日の唇が一年後
どういう気持ちで いまあたしにキスをしてくれたのかな
短い嘘を繋げ 赤いものに替えて
疎外されゆく本音を伏せた
足らない言葉よりも
近い距離を好み
理解出来た様に思うが
君に涙を教えた あたしはそれも無視した
可愛いひとなら
捨てる程いる、なんて云うくせに
どうして未だに
君の横には 誰一人居ないのかな
何て大それたことを 夢見てしまったんだろう
あんな傲慢な類の愛を押し付けたり
都会では 冬の匂いも正しくはない
百道浜も 君も 室見川もない
もう我が儘など
云えないことは判っているから
明日の空港に最後でも 来てなんてとても云えない
忠告は全て いま 罰として 現実となった
あの日飛び出した
此の街と君が
正しかったのにね
最初のコメントを投稿しよう!