始まり

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「愁夜の為に学校案内して欲しいんだけど……」「それなら僕に任せて欲しいな」 雅紀が手を上げ提案した 「浦だと…何か信用出来ないわね」「酷いな先生。僕だってちゃんと学校案内出来ますよ」 メガネを上げニコッと微笑む雅紀に波留は 「……分かった、愁夜に手出すんじゃないわよ!?」「了解、先生」           その時……。         ガラッ         「セーフ、セーフ!」 急いで教室に入って来た人物…。   「何処がセーフよ桃架!」「ゲフッ」 ドカッと手帳を桃架に向かって投げる波留 「あっ…君は」「……?」 愁夜は立ち上がり桃架を見て呆然とした 「今朝はありがとうございます」「あぁ、あの時の」「桃架?一体何があったの?」 波留はキョトンとしたが 「僕が説明します。今朝学校に行く途中カツアゲされそうになったのを、彼が助けてくれたんです」「へぇ~やるじゃない桃架」 愁夜の話に波留は感心した 「それじゃあ今回だけ遅刻免除してあげる」「よっしゃあ!」 桃架は雅紀の隣に座った 「おっと自己紹介がまだだったな。俺は川瀬桃架」
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