桜の花の咲く季節に僕は

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一年の浪人生活を経て晴れて大学生になった僕…名前は柊弥(とうや)   柊弥はゆっくりと丘の上にある大学へと歩いていた   「柊弥!!」   名前を呼ぶ声が聞こえて柊弥はゆっくり後を振り返った   「待ってよぉ」   息を切らせながら走ってくる女の子 名前は真奈って言う     冒頭のあの子とはこの真奈の事じゃない   「二人とも同じ大学に入れてホンマ良かったね」   息を切らせているからなのか照れているからなのか分からないが顔を真っ赤にさせながら柊弥に満面の笑みを見せる   「まぁ…ね」   柊弥は真奈の笑顔に少し照れて目を背けた   「やっぱ私達って赤い糸で結ばれてるのかな?」   笑顔のまま真奈は柊弥に顔を近付けた   「俺等そんな関係じゃないでしょ?」   柊弥は慌てて真奈から離れて苦笑いを浮かべた   「じゃぁ…どんな関係?」   真奈を少し上目遣いに柊弥を見つめる   「ん…と…まぁ…」   柊弥は言葉を濁し目を泳がせた
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