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現地時間 00:05
3号機が目的の頂に着くのに、それほど時間は掛からなかった。
到着して直ぐに、解析に取り掛かかるも、レーダーだけでは機種まで判断が出来ず、潜伏して目視による識別をする事となったのだ。
「どうだ?」
原が待ちきれずに呟く
「不明機、以前接近中、速度変らず、距離110kmまで来ています」
「そうか、何が起るか判らんモニターから目を離すなよ!」
「了解!」
その会話の最中も、その不明機は、徐々に距離を近付けていた。
そして不明機が100km圏内に入った時、変化が起る!
「!?」
「不明機!速度上げました!真直ぐこちらに向っています!」
「なっ!」
「特機3から特機1!」
「不明機、急速接近中!」
「目的は不明!ですが、明らかにこちらへ向っています!警戒して下さい!」
原が無線で報告をしている中、3号機のカメラが最大望遠で不明機の姿を捉える。
「F‐15E・・・・」
「ストライク イーグル!」
「爆撃態勢に入ってます!」
「各機!散開!航空機の針路から今すぐ離れろ!」
伊達が叫ぶ!
3号機の頭上を越えた2機のF‐15Eの胴体に取り付けられた【Mk-83:1000ポンド(454キログラム)】爆弾が機体を離れ、先程まで僚機がいたであろう場所に降り注ぐ!
ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!
ボボボボボォォオン!
轟音と共に、木々がバラバラに吹き飛び、土煙がたちこめ、空高く舞い上った土砂が機体にバラバラと降り注ぐ!
「各機!被害状況送レ!」
爆発の影響により、通信やHUDにノイズが入る中、伊達は僚機の状況を確認すべく辺りを見渡した。
「2号機です。120mmライフル破損、射撃不能の為破棄します」
「3号機、工藤1曹共に異常なし!全UAV射出後そちらに合流します」
「4号機異常なし」
「5号機、右モニター破損、対レーザー警報装置及び各種センサーが使用不能です!」
「6号機、海野准尉共に異常ありません!」
「了解!各機、全周警戒!繰り返す!全周警戒!」
そう叫びながら伊達は、120mmライフルのコッキングハンドルを引き、薬室に初弾を送りこんだ。
【F-15Eストライクイーグル】
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