コイン

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玄関で立ち話って言うのは目立つからと、一緒に歩き始めた俺達。 俺の言葉に、キョトンとした顔をするみゆ。 さっきまで憤慨した顔をしていたのに、今はもう別の顔。 相変わらず面白いように変わる表情に、思わずクスッと笑いが漏れた。 「みゆだって、要が他の女と仲良さそうに話していたら、ヤキモチ焼くだろ?」 「ヤキモチ?」 え?あれってヤキモチって事? そんな事を言って、ボンッと顔を赤くする。 やれやれ、ヤキモチ焼かれた事すら気が付いてなかったのか。 そう思いながらも、俺の中に静かに沈んだコインを感じていた。
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