入学式

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「徹平?朝だよ~。早くしないと遅刻だよぅ。」 学校に行く前に幼なじみの徹平を起こしに行く。これが私の小学生の時からの日課。 「あと5分…」 この寝起きの悪い男の子が幼なじみの桐谷徹平。 生まれた時からお隣さんで、小さい時から何をするにも一緒だった。 「今日は大事な入学式なのに…。先に下降りてるね。」 私は徹平を部屋に残して居間に降りた。 私の名前は早川百花。 15歳。 今日から高校生になるごくごく平凡な女の子。 よく周りには徹平がいないと何にもできない子って言われるけど、全然そんなことないと自分では思ってる。 徹平は私よりも背が小さいくせに外ではいつも私の保護者ぶって何かと気にかけてくれる。 でも実際は今みたいに私が起こしてあげなきゃ起きれないし、宿題だって私が見なきゃやらないとか私の方が徹平の世話をしてるんだから。 私はそんな徹平との関係が好きだった。 なんて言うか…双子の弟みたいな感じ。 私にとって徹平は片割れで、一緒に居ないと不自然だった。
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