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「何とか間に合ったなぁ~」
『柏桜学園高等部』
ここが今日から私達の通う学校。
自転車を置いてさっそく玄関まで行く。自分のクラスを見るためだ。
徹平と同じクラスだといいな…
私はこっそりそう願ってた。
「ももおは~」
玄関に行くと、麗子が待っていた。彼女は高橋麗子。中学3年間ずっと同じクラスで大の仲良しだ。
2人で同じ高校に入りたくて、合格発表の日はお互い泣いてよろこんだっけ。
「おは~。クラス見た?」
私は麗子にかけよって聞いた。
「見たみた~。一緒だったよ!」
「うそ~!!やったぁ。」
手を取り合って喜ぶ2人。あまりのはしゃぎ様に少し周りからういてしまっていた。
「あっ…俺も一緒だ。」
横で徹平が呟く。
「え~また徹平と一緒なの?真似しないでよ」
憎まれ口をたたきながらも顔は自然と笑顔になっていた。
麗子がいて徹平がいて…私はこれから始まる高校生活に強い期待をもってクラスへと向かった。
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