黒い記憶

1/3
前へ
/272ページ
次へ

黒い記憶

誰か…助けてよ… 嫌だ…… 怖い…… 耳を塞ぎ暗い部屋でじっと息を殺す。声にならない声で叫んでみる。 『何で…私ばっかりこんな目に合うの…』 『何で生まれて来てしまったの…』 『何で女に生まれて来てしまったの…』 いつも同じ言葉を繰り返す。答えは出ない…涙が次から次へと出てくる… 毎日泣いてるのによく涙が出るもんだ…。 目が腫れて凄い顔してる…この顔が恨めしい… テレビや映画ならこんな時必ず正義の味方が現れて助けてくれるのに… 現実はこんな物か… 誰も来るはずない… 私…どんどん堕ちて行く 自分の意思とは関係なく 同級生は楽しそうに毎日を送ってるのに… 自分だけ住んでる世界が違うのかな… 一人ぼっち…
/272ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1747人が本棚に入れています
本棚に追加