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ずっと。
ずっと前から悩んでいた。
恋仲でもないのに、抱き合ったりキスしたりする、こんな俺達の関係を。
「ねぇ、ユウ…」
「なんだ?」
「…あのさ、」
やっぱりいざとなると聞けなくなってしまう。
「…ラビ?」
でも、聞かなかったらずっとこのまま。
「どうした?」
頑張れ、俺!
勇気を出すんだ!
「あのさ……俺とユウって、どういう関係なのかなって、」
「関係?」
「ほら…俺とユウって付き合ってもないのに、抱き合ったり、キスしたりするでしょ?…俺はこんな関係嫌なんさ。」
こんな関係じゃなくて、ちゃんと…
「お前そんなこと気にしてたのか?」
「え…?」
いきなりお腹を抱えて笑い出したユウに吃驚。
「そんなこと気にしてたの?て、え?どういう意味?」
理由が解らなくて思考回路が壊れそうな俺は頭を抱える。
「馬鹿ラビ。俺達は、愛し合ってんだろ?」
「ユウ…!!!」
やば…
視界が滲んできた。
泣きそう。
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