キャバ嬢の憂鬱

第四章

　よし移ろう。そう思ったりりかは行動は早かった。クイーンズの社長と話しをした。円満に辞める事を決めた。

　社長との決め事で、最後の日迄辞める事は、お客さんにも店長にも知らせない。唯一知らせるのは、今度働くお店の社長だけ。

　りりかとしては、お客さんに知らせないのは心苦しいが、お客さんに知らせれば話しが前もって拡がる恐れが有るので仕方が無い。

　又お客さんが自分の事を、どこまで気に入ってくれているか、判断するにもいい機会だ。

　もちろん不安も大きいけれど、新規の店で自分を試せる機会でもある。