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「あんたが百日間日記を続けたら、そうね、百万あげるわよ。」
私はその言葉を聞き逃さなかった。はっきりと言ったな。女に二言は無いんだからね。
「本当だね?」
むくりと起き上がり、母親の足を掴む。一瞬ぎょっとした顔を見せた母だったが、すぐにニヒルな笑い顔を作ってみせた。
「あげるあげる。即金であげるよ。」
心臓の辺りでメラメラという音がした。闘志が漲った音である。
「いや私本気だよ?本気で百日間書くよ?」
「どうぞどうぞ。」
完全に余裕綽々だ。私は立ち上がっていた。
「じゃあ明日から日記書くから!百日書ききったら百万だからね!」
すでに廊下の拭き掃除を始めている母にそう告げて、あたしは机に向かった。
絶対に、百日間書き続けるわ!
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