一章 ー三日坊主の壁ー

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一月二十四日(木) ノロウイルスをパートナーに、朝から取材へ行った。 一体私が何の職業なのかが分かりづらいかとは思うが、クリエイティブ系だと思って戴けると有り難い。 要はワタクシ、クリエイティブとか横文字を使っていれば格好いいと思っている、浅はかな考えの持ち主なのだ。 取材先は、シワやたるみといった、女性のお肌に関する悩みについて力を入れている病院だった。 取材の流れで、私のお肌の「弾力」を調べていただけることになる。 マッキー位の太さの懐中電灯のような機械を頬へとあてる。するとすぐ、パソコン画面に結果が映し出された。 私の肌の弾力度。 二十五パーセント。 「・・これって平均は何パーセントくらいなんでしょうか?」 「そうですね・・三十代の方で大体、四十から五十パーセント位ですね・・」 私、平均の半分。 しかも、二十代前半。 「何ていうか、あなたの肌ね、弾力が無くて、カサカサなの。潤いがゼロに等しいわ。」 先生、物言いがストレートにも程があるよ。私の肌はサハラ砂漠か。恐らく森光子より弾力無いでしょう。 食べ物を良く噛んだり歌ったりと、顔の筋肉を動かす意識を持てば、改善するらしい。そして、バランスの良い食事を心掛けるのも大事だという。 まぁ、いくら助言を戴いても、一ヶ月はショックを引き摺ることだろう。出た、自称ミス・ネガティヴ。
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