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夏休み前
コンパから1週間程たつ。
はやとと花子は、あれから電話やメールでのやり取りのみで会っていない。
夏休み前の学校。
花子は、バイト三昧。
はやとも仕事ばかり。
お互いの時間が合う日は、あまり無かった。
すれ違う毎日。
「花子~!」
バタバタ
幸子が昼休み、教室に飛び込んできた。
「何~?」
花子は眠たい目で幸子を見た。
「はやととどう?」
興味深々な眼差し。
「普通だよ。」
会ってない。
どうもこうもない。
「え~?毎日一緒に居るのかと思ったし♪」
ニコーっと笑う。
そう幸子ははやとが好きなのだ。
幸子の言う事が嫌味に聞こえる。
花子は幸子の気持ちに気付かないフリをした。
「居ないよ。すれ違い。アタシ門限あるしさ。」
「門限とか厄介じゃん!夏休みに花火見に行こ♪純也とはやとも!」
「あ、純也君とはあれからどうなの?」
「純也は、あんまり。」
首を横にふる。
コンパの2次会ではベタベタしていたのに。
「好きなんじゃなかったの?」
「あの場だけね。」
クスッと笑う幸子。
幸子の男遊びには毎度あきれるが、今回もあきれた。
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