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その日の放課後━。
「部活行こ~。」
花子に声をかけたのは、テニス部の部長【奈津子】。
奈津子は大人しいタイプの女の子。
肌は部活の為健康的に焼けている。
マツゲの長いかわいらしい女の子だ。
「ちょっと待って~!」
急いでペンケースとポーチを鞄にほうり込み、ラケットを拾いあげて肩にかけた。
「お待たせ~。」
「うん。あ、今日は先生来るって。」
「まじっ!?」
ガクッ
花子は肩を落とした。
花子にとって、部活は遊び。
試合は暑いので毎回拒否。
テニスが好きでストレス発散と運動不足解消にボールの打ち合いをしているだけだった。
先生が来るという事は練習メニューを出される。
好き放題できない。
部活らしい部活は嫌い。
「もうすぐ夏休みだから試合の事で来るんだと思うよ。」
「ん~・・・ぢゃあ先生来たら帰るわぁ。」
部室に向かった。
はやとと会えない寂しさを部活で紛らわしていた。
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