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適当に残飯のような夕食を食べながら携帯を開く。
こんな時、はやとに助けてもらいたかったし、そばに居てほしかった。
『今、おウチついたよ。』
はやとにメールを送信する。
食べ終わると食器を洗い、さっさと2Fの部屋へ。
部屋だけが唯一自分の居場所。
「はぁ~!」
ため息と共にソファに倒れ込む。
毎度ながら、まずい夕食だ。
花子の家族は、父、義母、弟2人、祖母、祖父の7人家族。
義母の子供は、花子の6歳年下の弟。
ものごころがついた頃から義母だった。
父といえば殴られた記憶だけ。
自分の言う事が守れない奴は殴る、そんな父だ。
父におもいっきりグーで後頭部を殴られた記憶を思い出す。
ゴンッ!
気付けば階段の下で倒れる花子。
脳震盪か貧血か分からない。
階段下まで落ちていき、意識を無くした事がある。
意識が戻ると階段下で横たわり動けなかったのだ。
父は知らん顔した。
信じられなかった。
娘が倒れても心配さえしてくれなかった。
「お前が悪い。」
ただそれだけ吐き捨てる父。
花子は血の気がひき、息苦しくもがく。
はぁはぁ
苦しい。
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