プロローグ

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もうね、超ビックリですよ!なんか機械のミスだったみたいなんですけどね。   「えっ!えっ?」みたいなね。「いやいやいや…えっ!えっ?」ってな感じで。   「うっそーん!?」ですよ。勿論目茶苦茶不安でしたしね。 「うっわ~…どーしよ…」とか思いましてね。一応声かけてみましたけど…やっぱ反応無し。 皆コールドスリープ用のカプセルの中でミイラになってましてね。もうカラッカラなんですよ。 いやー本気でビビりましたねー。ドン引きですよ。 一緒に宇宙船に乗ってた生物学の女の子とかちょっと可愛い感じの子でね。地球に着いたら暇を見つけてデートとか出来たら嬉しいなーとか思ってたんですけどね…見る影も無い。 でもね、自分達の乗って来た宇宙船は自動操縦だったんで、そのまんま勝手に地球に着いちゃいまして。 で、引き返すにも自分、操縦方法知らないんですよ。もう何がなんだか分かんない。せめてパイロットが生きていれば良かったんですけどねぇ…ホントツイてない。 やっぱ機械だから下手に触れないですしね。ただただあたふたしてまして。 なんか終電に乗ってたら眠っちゃって、気が付いたら終点に着いちゃってた。みたいな感じですよ。自分じゃ何も出来ない。 まぁ、電車と違う所は目の前に操縦席がある所なんですが、下手に触って故障したら困るじゃないですか。 それこそ本気で帰れなくなっちゃう。修理なんて絶対無理ですしね。 でもこのままって訳にもいきませんから。一応緊急時マニュアルを読んで救難信号とメッセージを出してみたんですけどね。返事がいつになるのかも分かんない。 「コールドスリープから起きたら自分以外みんなカラカラっす。どーしたら良いっすか?」みたいな内容でね。   でもキチンと届いてるかも自信無いんでね、思わず二回送っちゃいました。同じ文章で。 あ、でも二回目のヤツの最後には「あ、もし二回同じヤツが届いてたらすいません」って一応付け加えておきましたけどね。何となく礼儀として。
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