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「Bar・Ikkotenへようこそ!!」
「居酒屋の店主がカッコつけるな!!」
開口一番に彼女は言った。
ここは居酒屋・一壺天。極普通の町にある、極普通の居酒屋だ。
そして、開口一番にこの言葉。やって来た客に僕は一人しか心当たりがない。
「……たまには、バーのマスターを気取るのもいいでしょう、美弥子さん」
ため息を吐きながら言葉を紡いだ。
彼女、神田 美弥子(カンダ ミヤコ)はこの店の常連だ。ショートカットの艶やかな黒髪に整った目鼻立ちをしたかなりの美人だが、口と性格の悪さが見事にそれを台なしにしている。
「あんた今失礼なこと思わなかった!?」
………ついでに、読心術も使えるらしい。
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