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「右目の、持ち主?」
驚いた。
こんな異形な瞳の主人がいるということだけでも相当なことなのに、まさか電話をしてくるなんて。
相手は人間ではないと思った。
さぁ、右目を見つけた今、どんな要求を突き付けてくるのか…‥
ゴクリ、と生唾を飲み込み、早まる心臓を落ち着ける。
きっと目を返せとか、殺す等、苦しみに満ちた死が待っているだろう。
むしろ、いずれこんな日が来ると予測していたのだから、今更恐れるものは何もない。
―――ついに僕の命は尽きるのか―――
フフッ。
誕生日に最高のプレゼントだなぁ。
皮肉を込めて笑い、潤は静かに相手に言った。
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