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「ふ~ん。そんなことがあったの。」
私はあの後さっき起こったことを全て綾香に話した。
「うん。でね、その人右ほっぺにバンソウコウがあってちょっと怖そうな感じだったけど…」
「けど??」
「小っせぇなぁ、ってヒドくない!!??しかも初対面で!!」
「まぁ、落ち着いて💧」
私は思いつく限りの悪態をついた。
「でもまぁ、同じクラスでよかったね☆」
そう!!私は無事綾香と同じクラスになれたのだ♪
「え~っと、1-2はここかな??」
ガラッ
扉を開けると何だか不思議な感じがした。
「(これからこの1年。この教室で私は過ごすんだ!!思いっきり楽しまなくちゃ!!!!)」
「棗!!置いていくよ??」
「あ、待って~。」
私と綾香の席は[高橋]と[小森]なので少し離れてしまった。
「(まぁクラスが違うよりはマシだよね。)えっと私の隣は…原田君か。」
私は綾香と別れて席に着いた。隣の原田君は机に突っ伏して寝ていた。
「えっと、隣の席の高橋 棗です。よろしくね☆」
私が軽く挨拶すると、
「何…??」
ゴソゴソ動いて聞き返してきた。
「(ホントに寝てたんだ)。えっと、隣の席の…あぁ!!」
私は思わず叫んだ。
「んだよ。うっせぇなぁ…あ、今朝のチビ助じゃん。」
なんと…原田君の右ほっぺにはバンソウコウが……
お母さん、棗の高校1年のハッピーライフはさっそく終わりを告げました(誰!?)
「ちょっと、棗!!どうしたの??」
綾香が駆け寄ってきた。棗の大声でクラスの半数がこっちを見ていたのにも気づかず棗はしゃべり続けた。
「綾香!!こいつだよ!!こいつ!!さっき話した。」
私は夢中で綾香に訴えた。
「棗、ちょっと落ち着いて💧」
「だって…」
「おい。さっきから何だよ。人のこと初対面のくせにこいつ呼ばわりかよ。」
カッチーン💢
「なによ!自分のことは棚にあげて!さっきは人のことチビ呼ばわりしたくせに!!!」
私はキレた。それはもう綾香の声なんてまったく聞こえないほどに。
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