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「ええぇっ!!」
私は驚きのあまり立ち上がって大声を上げてしまった。
「まぁまぁ、落ち着いてι」
と杏奈さんが私をなだめた。
「信じられない気持ちは分かるよ。だって運動部にマネージャーが1人なんてね。」
私は本当に信じられなかった。中学のときでもマネージャーは5人はいたからだ。
それにもっと信じられないのは今まで1人で仕事をしていた杏奈さんのことだ。
「じゃ、杏奈さんは今まで1人で…??」
「まぁ、そうだね。始めは少しだけいたんだけどみんなチア部とかテニス部に行っちゃってね~。後格好いい人がいない~とか言ってサッカー部のマネに行った子もいたなぁ。」
失礼しちゃうよねぇと笑いながら杏奈さんは言った。
「でも棗ちゃんが入ってくれて本当に嬉しいよ。よろしくね☆」
そう言って杏奈さんは私の手をギュッと握った。
「はいっ!!よろしくお願いします☆」
私が杏奈さんと打ち解けた頃、ちょうど部員達が休憩しに戻ってきた。
「あ、戻ってきた。ドリンク配らなきゃ。」
「杏奈さん。私も手伝います!!」
と私が勢いよく立ち上がって言うと、
「もちろんそのつもりよ。」
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