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そう言って杏奈さんはいたずらっぽく笑った。
私も笑ってあとに着いて行こうとすると、
「あ、それから棗ちゃん。」
とふいに後ろを振り返って、
「私のこと杏奈さんって呼ぶのは禁止!!杏奈先輩って呼ぶこと。OK??」
と言った。
「はい!!杏奈先輩。」
私がそう言うと杏奈先輩は合格!!と笑った。
「杏奈~、水~。」
「はいはい。ちょっと待ってて~。」
杏奈先輩はそう言って部室に走っていってしまった。
「棗!!」
ふいに呼ばれて振り返るとたくさん走ったのか、汗をたくさんかいている健ちゃんがいた。
「健ちゃんお疲れ様!!部活どう??楽しい?」
私が聞くとそれはもう満面の笑みで健ちゃんは、
「最高っ!!」
と言った。
「やっぱすげぇよ、先輩たち!!エラー暴投なんてめったにないしピッチャーもかなり速いし。」
と健ちゃんは感激したらしく、しばらく嬉しそうにしゃべっていた。
「楽しそうだね!!」
「もち。まずはポジション争いだなぁ。頑張んなきゃ!!」
「頑張れっ。」
「おう。」
と、私はふとあることを思い出した。
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