ガラスの箱～1学期～

部活

｢ねぇ、健ちゃん。｣

私はずっと引っかかっていたことを健ちゃんに聞いてみた。

｢さっき自己紹介したときみんな『マネが入った～!!』とか『部活が楽しくなる～!!』とか言ってたじゃん??｣
｢あぁ、たしか言ってたね。｣
｢あれさ、杏奈先輩がいるのになんでだろね??部活楽しくないのかな??｣

私がう～ん、と考えていると、

｢それは、さっき先輩達が言ってたんだけど…｣

と健ちゃんが話だそうとしたとき、

｢杏奈～水まだ??｣
｢タオル取って～。｣
｢ねぇ、レモンとかないの??｣
｢杏奈～怪我した💦｣
｢ねぇ杏奈～!!｣
｢杏奈!!｣

…………
………
……
…
｢うっさい!!私は1人しかいないの!!てかタオルとか水とかそんなの自分で取れや💢私だって忙しいんだ～!!｣
｢｢｢ご、ごめん!!｣｣｣
｢…ムカついたからお前達グラウンド50周!!｣
｢｢｢えぇ～!!｣｣｣
｢何か文句でも…??｣
｢｢｢いえ、ありません!!｣｣｣
｢だったらさっさと行け～!!｣

…杏奈先輩ご乱心のご様子💧
そんな杏奈先輩と部員達を見て私は呆気にとられてしまった。

｢いっつもあんな感じなんだって。｣
｢みんな杏奈先輩怖いんだ…。｣
｢まぁ…そういうことだね💧｣

部員さん達がヒィヒィ走ってるのを見て私は気の毒に思った。