静寂の森

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――少し進んだ辺りで、ラドが立ち止まる。 「なぁ、さっきから誰かに見られてるような気がしないか?」 「いや、特に何も感じないが?」 「おまえいつもこういうことには敏感だろ!? 魔物がこっち狙ってるとかさ!! 何か無いのかよ!?」 「それはない。それより先に進もう」 そう言うとエニケスはラドの言っている事を気にも止めずに、また奥へと歩み始めた。 「おいこら! 待てよ!」 さっさと町に戻りたいと願っていたラドだったが、一人取り残され引き返すのも怖い――そんな気持ちからか、彼はエニケスの後を追うことしか出来なかった。
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