Cry fro the moon
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同じく、ポケットに一本だけ仕舞われた折れかけた煙草とライターを出した。 「兄ちゃんが言ってた、吸い込まないと火が付かねぇんだって」 隣で犬は咎めるように首を傾げたが、得意げな顔で火を灯し、フィルターをくわえた少年は次の瞬間大きく噎せた。 「ウェッ、ッゲホ、…」 少年は缶コーヒーも煙草も、川へと投げた。 「大人は、大人はさ、みんな…」
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