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それに気が付いた取締役が密かに内部を洗ったところ、一つのデータに行き着いた。
領収書の偽装、脱税の記録、社員の個人データ売買の記録。
それらのデータを見るパスワードが専務の奥様の生年月日だったらしい。
しかし、データのパスワードが専務に繋がるだけで、専務の行動かどうかを判別する証拠が無かった。
しかも専務は社長と交流が深く、下手に手を出すことができなかったらしい。
ただ唯一としてのその証拠を、マイクロチップにインプットしてあやめの壺に収めた。――――
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