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「たとえ、生まれ変わって新が私を忘れちゃっても、私は必ず新を見つけ出して・・・それで必ず新を好きになる。私は、何回だって、新に恋をするよ」
(何回だって、新に恋をするよ)
莉海の声が俺の脳天に響いた。
すげぇ殺し文句だな。
その瞬間に俺の心も気持ちも全部お前に持ってかれて、きっと俺はこれから先もお前だけを見て生きていくんだろうなって、その時、本当にそう思った。
青空から差し込む陽の光が、キラキラと莉海の笑顔を照らしていた。
俺にはそれがまぶしくて、すげぇ綺麗で、そのまま何も言えずにお前の顔を、きっとボケた面して見てたに違いない。
あまりに純粋で、嘘のないまっすぐな瞳に、俺は完全にやられちまったんだよ。
莉海はそんな俺をみて くすり と笑った。
「好き・・・新」
俺の首に抱きついた莉海の体を無意識にギュッと抱きしめた。
めんどくさがりで、得に欲もなく、感情が高ぶったり、熱くなることなんて今までの俺には無かった。
けど、莉海を思う俺自身の気持ちの深さと熱さは嘘じゃねぇ。
俺はこいつがいなきゃダメなんだ。
お前が側にいるから、俺は安心して雲を見続けていられた。
のほほんと寝てられたんだよ。
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