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手をのばせば、そこには必ず莉海がいて、俺が触れたら、お前は必ず笑ってくれる。
怒ってる顔も泣いてる顔も笑った顔も全部愛しいと思う気持ち。
お前を俺だけのものにしてぇ。
誰にも渡したくねぇ。
お前の全部が欲しい。
俺は莉海を愛してる。
「莉海・・・こっち向けよ」
俺の胸に押し付けた莉海の細いあごを持ち上げたら、莉海は俺の目をじっと見つめた。
いつでもうっすらと潤んでいて、深い漆黒に輝く瞳に俺の顔がうつりこんでいる。
ずっとお前のその瞳に俺をうつしてくれよ。
莉海の柔らかい唇に無意識に俺の指先が触れる。
それはすげぇ自然で、不思議なぐらい当たり前のことのように、俺はそのまま莉海の腰を抱き寄せてキスをした。
恥ずかしいとか、ここが外だとか・・・そんな事、もうどうでも良かった。
お前が欲しくて欲しくて何度も何度もキスした。
呼吸が苦しくなって、少し離れて、俺たちはまたキスを繰り返す、もう止まらねぇ。
頭の中はからっぽで、ただただ俺はお前を求めていた。
あん時、俺たちは止まらないキスを、下からお袋に名前を呼ばれるまでし続けた。
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